保利協キン能源(HK:3800)がシリコン原料ガスの生産開始、新技術でコスト削減目指す


 多結晶シリコンの最大手、保利協キン能源(03800)は4日大引け後、全額出資子会社の江蘇中能珪業科技発展有限公司が、多結晶シリコンの原料となる高純度シランガスの生産設備の試験稼働に成功し、生産を開始したと発表した。新生産設備は精製工程の使用エネルギーが半減する流動床炉(FBR)法を採用した。同社は生産技術の向上によりエネルギー消費と原料使用量を削減し、生産コストの引き下げにつなげる考え。

高純度シラン分析用アナライザ


 保利協キン能源の4日終値は前日比8.62%高の1.26HKドル。

03800 保利協キン能源 GCL-Poly


 シティグループは最新リポートで、保利協キン能源(03800)の投資判断を「売り」に維持し、目標株価を1.1HKドルに据え置いた。多結晶シリコンの値崩れと減産で7-9月期の利益が引き続き伸び悩んでいる点を考慮した。

 一方、シティは3日に鴻海グループと山西省で発電容量310メガワット級の太陽光発電所を建設する合弁事業を開始すると発表したことと、本日には多結晶シリコンの原料となる高純度シランガスの生産設備の試験稼働に成功したと発表したことを指摘。精製工程の使用エネルギーが半減する流動床炉(FBR)法を採用したシランガスの試験生産成功は、多結晶シリコンの生産コスト削減につながるものの、シリコンの需要が改善するまで短期的な損失は免れられないとみている。『経済通』が5日伝えた。

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